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2014年8月22日金曜日

ディテールアップ ヘルメット編 5

 ヘルメットのスポンサー等の再現方法は、①ボディ付属や市販デカール ②インクジェットプリンターによる自作 ③手書き(マスキング塗装含む) などがあります。それぞれの特徴として
①長所:簡単、複雑なパターンやロゴが再現されている 基材が透明で白文字もOK 柔軟性が高く、曲面に馴染みやすい 短所:剥がれ イメージの変更不可、など
②長所:複雑なロゴ・パターンの再現が可能(印刷データの作成能力によります)、何度も作り直しができる 短所:デカールの厚みが気になる(t=0.15mm~0.2mm程度)、柔軟性が低くヘルメットのような小さな3次曲面に追随せず剥がれやすい、PC・ソフトウエア・プリンター等の操作・作業能力や用紙(フィルム)の知識が必要、白い文字や色合わせが難しい、など
③長所:厚みが少ない(塗膜分)、自分で好きなように描ける 短所:ロゴなどの場合精度が低い 色数分の塗料や筆などの画材が必要
 僕は、ドライバーの上半身などあまりよく見えない所は「③手書き」、ヘルメットのようによく見える所は「①②の貼り付け」を基本にしています。

 貼り付け作業の道具として 前回紹介の カッターナイフ、カッティングマット、マスキングテープ(状況に合わせて細く切って使う)、方眼付直定規、ピンセット(しっかり掴める先の尖ったもの)、などを使います。
①写真左側 タミヤMP4/6付属デカール
 一般的には透明な基材に隠ぺいのための白色が印刷され、その上に模様やロゴが印刷されています。透明部に直接、白い文字もあります。
②写真右側 自作デカールに使っているプリンター用紙)
 PCを使いグラフィックソフトでイメージを作成・プリンターで印刷しています。付属デカールとの最大の違いは、「地色に白文字」の表現が難しいことです。透明なプリンター用紙はありますが、白色は特殊なプリンターでしか印刷できず、残念ながら僕は持っていません。しかし、工夫すれば、それなりに表現できます。
 最近は様々なプリンター用紙が販売されていますが、基材が薄く柔軟性の高いものはありません。とりあえず耐水性の高いものを使用していますが、付属デカールに比べると柔軟性が低く、ヘルメットの曲面には馴染み難いため、大きなカラーリングは塗装し、細かいロゴなどに使用しています。
※自作デカールに限ったことですが、カットする前に、しておくことがひとつあります。それは印刷したプリンター用紙の表面をコーティングすることです。僕は、切り出したデカールをマスキングテープを使って貼る時があり、プリンター用紙にマスキングテープをそのまま貼ると、表面にテープの糊がこびりつきます(インクを吸収する凹みに糊が入り込むのではないかと考えます)。そこで糊のこびりつき対策を施しておきます。
 印刷後、しっかり乾燥させてからカー用品のボディ用コーティング剤を表面に塗布します。コーティング剤がインクを吸収する凹みを塞ぎ、糊のこびりつきを防ぎます。
※どんなコーティング剤やワックスが同じ効果を得られるかは経験値がなく分かりません。自身でお持ちの製品を使って、印刷済みプリンター用紙の余りなどで試してみてください。
セナヘルメット用自作デカール 大きさや色調整の為、複数枚印刷しています。
 ヘルメットに使用するような小さなロゴやマークの印刷の場合、用紙節約の為、印刷データをはがきサイズで作成し、なるべく横方向に余白の無いよう・上に詰めてレイアウト、A4用紙を100mm幅(はがきの短辺)にカットし、プリンターの用紙設定を「はがき(印刷品質は専用光沢紙など)」で印刷します。印刷した上の部分をカットすれば、未印刷の部分を有効に再利用できます。(上下寸法が50mmくらいまで使えます)
 印刷シートからの切り出しにはカッターナイフを使いますが、作業の始めに刃先を新しくすることを勧めます。切れ味が悪いと切り口が汚くなったり、狙い通りに切れない場合があり、最悪デカールを台無しにしてしまいます。
極力、無駄な部分の無いようカットし、小さなものはピンセット、大きなものや長いものはマスキングテープを使って貼り付けます。指を使うと皮脂などが付き、粘着力が低下します。ピンセットを使う場合は、印刷を傷付けることがあるので注意が必要です。
※黒っぽい面に自作デカール(透明以外・白色用紙など)を貼り付ける場合は、カットした部分に黒(または貼り付ける地色)マジックを塗っておきます。こうしないとカットした端面(白色)が貼り付け後、目立ってしまいます。写真は切り出した後、台紙に張った状態で裏返し、端面をマジックで塗っているところです。
長い文字やパターンを貼り付ける場合は、カットしたデカールに〈カットしたデカールの上下幅×指で持てるくらいの長さに切った〉マスキングテープを貼り付けます。デカールの粘着面に触れることなく、細かな位置合わせをしながらヘルメットに貼り付けられます。
(写真は完成品です)
 バイザーを付けた状態で作業します。バイザーをデカール位置の確認に利用し、貼り付け位置の基準となるような比較的面積の大きいデカールから貼っていきます。
次回は、顔を描きます。

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